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良い設計のアイディアはリラックス状態から生まれる

機械好きの自分の想いを実現できる雰囲気を感じ入社

高校時代にロケットを作りたいという夢を抱き、大学もその夢を実現できるところを選んで進学しました。ところが、入学後は以前から興味を持っていたF1に惹かれ、研究室ではディーゼル燃焼に関する研究を行っていました。次第にF1に関わる仕事をしたいと思うようになったのですが、日本企業がF1から相次いで撤退してしまったので、新たな道を模索しました。カメラにも強い興味を持っていたので、就職活動ではカメラ関連のメーカーを中心に回りました。その中で、説明会や面接で会った方の対応がとてもソフトで、会社の雰囲気も自分に合っていると感じて入社を決めました。
入社後は一貫して生産設備の機械設計を行ってきました。カメラやコピー機など、いろいろな製品の生産技術を経験して、今年の4月から車載製品の生産設備を担当しています。

安定した量産ラインを作り出すのが生産技術

生産技術は生産設備を設計し、量産ラインを確立していくのが役目です。ただ、量産初期は、ちょっとした人的ミスや想定外の不具合などで、思いもよらないトラブルが発生することがあります。以前、海外の工場で設備トラブルが発生し、ラインが止まったことがあるのですが、言葉が通じない現地の作業担当者の再稼働を待つ視線を背中に感じながら、復旧作業を行いました。なんとか2時間程度で復旧しましたが、今までで一番長く感じた2時間でしたね。
このような苦労があっても、自分が設計した生産設備を製作し、要望通りの動作を行う生産ラインとして立ち上がったときは、なんとも言えないやりがいを感じます。
現在担当している車載製品は2年後に量産になる予定です。それに向けて初期段階から製品設計の部署と連携し、性能やコスト、組立性に優れた生産設備となるように、日々アイディアを出している段階です。

思いがけない経験が仕事に役立つ

自分のコンディションが悪いと良いアイディアは生まれてこないので、仕事とプライベートのメリハリをつけて、常に良いコンディションで仕事できるように心がけています。休みの日はスポーツ観戦や3歳になる娘と遊んでリフレッシュしていますが、娘と遊んでいるときに、突然アイディアが天から降りてきたりします。
思いがけない経験が仕事に役立つことも多々あります。大学時代の研究室では、「自分たちでできることは何でもやる」という方針だったので、当時は実験装置も自分たちで作っていました。そのときの金属加工などの経験が、現在の設備設計にとても役に立っています。また、レーザー加工機の設計に向けた実験をする際にも、大学で学んだディーゼル燃焼の知識が役に立ちました。
生産設備を効率的に稼働するためには、ロボットやセンサーも必要不可欠ですので、機械設計だけでなく、電気やソフトの知識も求められます。そうした幅広い知識もしっかりと身に付けながら、更にいろいろな経験を積んで、設備全体を見ることができる設計者になりたいと思っています。